2023/11/17 23:15

希少な生物や保存すべき種が集中して生育・生存する場所を「生物多様性ホットスポット」と呼んでいます。日本国内におけるホットスポットはKBAという名前で選定されており、神奈川県では丹沢、箱根、三浦半島が指定されています。
神奈川県の自然保護協会では、このKBAの神奈川県版を作るプロジェクトを2012年にスタートさせ、3年をかけて調査や検証を重ね、2015年県内191カ所の地区をピンポイントで選定、「野生メダカが生息する酒匂川左岸の桑原・鬼柳地区」も指定を受けました。
191カ所の多くが、丹沢や箱根、三浦半島など、いわゆる自然豊かなエリアから選ばれているなかで、住宅なども隣接する生活エリアでもある桑原・鬼柳地区の選定は注目されました。
この自然保護協会の選定は、学問的な成果を得るためのものではなく、県内の良好な自然と生物多様性の保全・保護を目的にしていて、公開することにより開発などによる生物多様性の喪失を抑止することを目的に掲げています。
また、「桑原・鬼柳めだか米の会」の協力団体である「めだかサポーターの会」では、
環境省が推進しているOECM(自然共生サイト・国立公園などの保護地区ではない地域で、
生物多様性を効果的かつ長期的に保全しうる地域)の認定取得の準備をスタートさせています。※OECMは2023年本格認定がスタートし、すでに全国122カ所が認定(2023前期)
OECMもまた開発等への抑止力となることが期待されますが、この認定のメリットを明快にするための法整備の検討が現在、国レベルで行われています。